イベント情報

情報更新日 : 2020年4月10日

【お知らせ】2019年度山形県立博物館第2回歴史文化講座を開催しました。

当拠点が企画協力をしている2019年度山形県立博物館第2回歴史文化講座を2020年1月18日(土曜)に開催しました。今回は、荒武賢一朗(拠点事業委員)が講師を務め、「江戸時代における出羽国の醸造業―古文書から見た酒・味噌の歴史―」というテーマで講演をおこない、42名の方々にお集まりいただきました。

本講座の主旨は、歴史資料を大切に守り、そして未来へ伝えていくことをみなさんにご理解いただくことにあります。また、山形県立博物館にはたくさんの収蔵資料があり、それを丁寧に解説しながら、地域の歴史をより深く知る機会にもなっています。山形県は全国でも有数の酒造りがさかんなところですが、江戸時代に幕府や大名家が規制をかけるなかで、人々はどのように生産をおこない、消費をしたのか、というテーマでお話をしました。終了後、参加者からたくさんの貴重なご質問があり、みなさんと有益な情報を共有することができたと思います。末筆ながら、運営に御苦労をいただきました山形県立博物館のみなさんに厚く御礼を申し上げます。(荒武賢一朗)

 

【山形県立博物館 トピックス掲載文を転載します】

 今年度第2回目となる「歴史文化講座」が、1月18日に本館講堂で行われました。

講師に講師に東北大学東北アジア研究センター上廣歴史資料学研究部門准教授の荒武賢一朗先生をお迎えし、「江戸時代における出羽国の醸造業古文書から見た酒・味噌の歴史」をテーマにご講演いただきました。

 講演の前半部分は、江戸時代の酒造りに関する話でした。その年の米が豊作か凶作かで、価格が変動すると(特に安くなりすぎると)幕府や大名が困ることが出てくるため、江戸時代の酒造りは幕府が法令で規制し、価格調整をしていた、ということは当時の状況を知るうえで興味深い内容でした。豊作のときは酒をどんどん造れ、と命じられ、逆に凶作のときには制限されてしまう当時の酒造家は大変だっただろうな、と感じさせられました。

 次に、後半部分では味噌の醸造や売買に関する話でした。材料を仕入れて味噌を仕込み、隣村に販売するなど、主に江戸時代になってから商品として流通するようになった味噌の歴史にも興味をひかれました。

 今年は雪が少なく暖冬の年とはいえ、冷え込みの厳しい中、40名を超えるたくさんのお客様にご来館いただき、大変ありがとうございました。また、講師を務めてくださった荒武先生、興味深いお話をありがとうございました。

 

参考:山形県立博物館ウェブサイト http://www.yamagata-museum.jp/

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