イベント情報

情報更新日 : 2022年2月24日

「歴史資料保全コーデネーター講座」のお知らせ(3/7~3/9、オンライン)

東日本大震災以降も、熊本地震などの地震や、各地で台風・集中豪雨などの災害が続き、地域で継承されてきた文化財等の資料が被害を受けています。2019年10月には、台風19 号の豪雨によって、宮城県内でも浸水被害によって、文化財が被災しています。地方の資料館などでは、多種多様な資料が収蔵されている事例は一般的です。これら資料が被災した場合、種類ごとに異なる取り扱いが必要となります。しかし、文化財を担当する職員や資料館学芸員が少なく、少人数で全ての分野の歴史文化資料等などに対処しなければならないところも珍しくありません。また、都道府県の文化財担当職員や博物館学芸員は、広域にわたる地域の歴史資料等の保全活動にあたって、少人数で多分野にわたる調整を行う必要に迫られることもあります。
 
 本講座は、様々な分野の専門家が、東日本大震災などでの保全活動の経験を踏まえ、資料ごとに、対処方法や注意点、どのような機関や組織と連携すると良いかなどを解説します。多様な資料の保全に直面した際、踏まえておくべきことを知っておくことで、地域での歴史文化資料などの保全活動全体をコーディネートしていくことが可能となります。

事業の最終年度となるため、本講座の開催は最後になります。講義内容をまとめたテキストブックを、講義にあわせて刊行する予定ですので、そちらもご利用ください。

開催日時: 2021 年3 月 7・8 ・9日 9:45 ~ 17:00
会  場: 今年度は、Zoom を利用したオンラインでの開催となります。
主  催: 歴史資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業東北大学拠点
担当部局: 東北大学学術資源研究公開センター
受 講 料: 無料

【講義内容と担当者】
3月7日(月)
9:45 ~ 10:45 1 講義全体の説明、保全活動の体制構築 藤澤 敦(総合学術博物館)
11:00 ~ 12:00 2 法律上の文化財の範囲と保全対象 小谷 竜介(国立文化財機構文化財防災センター・東北アジア研究センター)
13:00 ~ 14:00 3 3次元計測技術による被災状況記録 鹿納 晴尚(総合学術博物館)
14:15 ~ 15:15 4 遺跡・建造物など不動産資料への対応 白崎 恵介(多賀城研・文学研究科)
15:30 ~ 16:30 5 文化財保全活動と保存科学  片岡 太郎(弘前大学)
16:40 ~ 17:00  意見交換

3月8日(火)
9:45 ~ 10:45 6 様々な資料の保全①: 考古学資料  菅野 智則(埋蔵文化財調査室)
11:00 ~ 12:00 7 様々な資料の保全②: 古文書・古記録 佐藤 大介(災害研)
13:00 ~ 14:00 8 様々な資料の保全③: 美術系資料 安田 容子(安田女子大学)
14:15 ~ 15:15 9 様々な資料の保全④: 地学系資料 鹿納 晴尚(総合学術博物館)
15:30 ~ 16:30 10 様々な資料の保全⑤: 生物系資料 鈴木 まほろ(岩手県立博物館)
16:40 ~ 17:00  意見交換

3月9日(水)
9:45 ~ 10:45 11 様々な資料の保全⑥: 行政文書・写真記録 加藤 諭(史料館)
11:00 ~ 12:00 12 様々な資料の保全⑦: 有形民俗資料 小谷 竜介(国立文化財機構文化財防災センター・東北アジア研究センター)
13:00 ~ 14:00 13 様々な資料の保全⑧: 無形民俗資料 小谷 竜介(国立文化財機構文化財防災センター・東北アジア研究センター)
14:15 ~ 15:15 14 防災への文化財マップの活用 蝦名 裕一(災害研)
15:30 ~ 16:30 15 被災しない体制構築 藤澤 敦(総合学術博物館)
16:40 ~ 17:00  意見交換


【受講申し込み案内】
下記メールアドレスに、氏名・所属・連絡先と受講希望日時を明記の上、事前に申し込んでください。
申し込み多数の場合は、先着順となります。      
今年度はオンライン開催のため、受講証明書の発行はありません。
 
 問い合わせ・申込先:東北大学総合学術博物館 藤澤
             rekisiNW@museum.tohoku.ac.jp
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